天使の落とした涙の中に #12
僕たちはそれからもたくさんのことを話した。
シリウスはたくさんの質問を僕にくれた。その質問に答えながら僕自身いろいろなことを考えた。
僕はシリウスを学校にも連れて行った。学校は彼にとってたまらなく面白い場所だった。授業中に僕の肩にすわり、しょっちゅう僕の耳元で質問を繰り返すから僕は答えるのに苦労した。けれどおかげで僕も学校に退屈しなくなった。
サッカーの練習もグランドの端から僕を応援してくれていた。タオルに座って、時折飛び跳ねて、時折走り回って…僕はとても楽しかった。シリウスの笑顔が、僕に楽しさを教えてくれていた。
たまらなく幸せを感じていた。
シリウスは日増しに変わっていった。僕と会話する内容も変わっていった。
見たものを直接質問してくることが減り、感情的なもの、喜びや怒り、悲しみ、楽しみだったり、人との関わり、親子や友情、恋愛だったり…そんな質問になっていた。
僕の知りうる限りのことをシリウスに伝えた。
ただひとつ、莉那のことを除いて…僕は莉那のことをシリウスに話すことができなかった。
なぜ?わからない…シリウスをがっかりさせたくなかった。いや…シリウスは僕を尊敬してくれている。僕はその関係を壊したくなかったんだ…
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